2012年にAmazon Kindle Paperwhiteが発売されてから、電車内でも電子書籍リーダーを使って読書をしている方を見かけるようになりました。
今年2013年には各社が新機種を発表し、これまで電子書籍リーダーが抱えていた様々な問題も解消されています。
前回同様に、電子書籍リーダーの重量を含め、さまざまな点で比較してみました。
今回比較対象としたのは、「Kindle Paperwhite」、「Sony Reader PRS-T3S」、「kobo aura」、「Lideo(リディオ)」です。
電子書籍ストアの「BookLive!」が発売しているLideoのみ、新機種のアナウンスがなかったので、1年前と同じ機種で比較します。
今回比較した電子書籍リーダーはすべて6インチサイズです。
新しく発表された2013年モデルでは、重量に大きな差が付き、軽さを追求したソニー Readerが最も軽量となりました。
ソニーのReaderは前回(2012年)の比較でも最軽量となっており、新機種では164gから160gと、4グラムほど軽くなっています。
Kindle Paperwhite | 206g |
kobo aura | 174g |
Sony Reader | 160g |
Lideo | 170g |
Kindle Paperwhiteに比べて、Sony Readerは17%も軽い電子書籍リーダーです。
片手で長時間持つことを考えると、この差は無視できません。
ちなみに、Kindle Paperwhiteの重さを例えると・・・
⇒一般的な計量カップ(200cc)にお水1杯を入れた重さと同じぐらいです。
Sony Readerの重さを例えると・・・
⇒一般的な文庫本の重さが150g程度なので、それより少し重い程度です。
Sony Readerは重量においても紙の書籍を意識して作っているのかもしれません。
もっとも持ちやすいのは楽天のkobo auraです。
「片手での持ちやすさ」を重視した場合、気にすべきは「薄さ」と「横幅」です。
Kindle Paperwhite | 幅117 × 高さ169 × 薄さ9.1mm |
kobo aura | 幅114 × 高さ150 × 薄さ8.1mm |
Sony Reader | 幅107 × 高さ160 × 薄さ8.8mm |
Lideo | 幅110 × 高さ165 × 薄さ9.4mm |
文庫本の横幅は105mm、コミックの横幅は112mmです。
横幅はソニーの107mmが最も小さく、文庫本の横幅とほとんど同じです。
しかし、薄さにおいてはkobo auraの方が8mm薄く、SONY Readerを上回っています。
横幅のスリムさはソニーReaderに負けるものの、kobo auraが全体的にもっともコンパクトにまとまっている電子書籍リーダーと言えます。
ちなみにコミック本の縦幅が174mmなので、どの端末もコミックよりも背が低いです。
胸ポケットやズボンのポケットに入れて持ち運べるのも、6インチサイズのメリットです。
電子書籍リーダーを選ぶ時、気にするポイントは2つです。
読書専用リーダーに使われている「電子ペーパー」は、光に反射しにくく、目に優しいメリットがある一方で、暗闇に弱いデメリットもあります。
まさに、普通の紙と同じ特性なのです。
それを、暗闇でも読めるようにするため、一部の電子書籍リーダーには、「フロントライト」が内蔵されています。
ライトが付いている端末なら、暗い場所でも明るい場所でも気にせず読書できます。
現時点でフロントライトが付いている電子ブック端末は、「Kindle Paperwhite」と「kobo aura」です。
「Sony Reader」と「Booklive! Lideo」にはライトは搭載されていません。
しかし、実際に紙の本を読むシーンを想像してみると、あまり暗い場所で読書をする機会はありません。
少し暗い場所なら、電気を付けて本を読みますし。。
ちなみに、SONY Readerには、別売りのアクセサリーとして「ライト付きブックカバー」が販売されています。
無線LAN(Wi-Fi通信)はすべての端末に搭載されています。
自宅のコンピューターと電子ブック端末をケーブルで繋がなくても、書籍の購入やダウンロードが可能です。
ここでいう「無線通信」とは、外出先などあらゆる場所で通信できるか?ということです。
いわゆる「3Gモデル」や「WiMAX内蔵」の機種は、電子書籍リーダー一台を持って外に出かけるだけで、どんな場所でも本を買うことができます。
無線通信ができる機種は「Kindle Paperwhite」と「Booklive! Lideo」です。
Lideoには標準でWiMAXが搭載されていますが、Kindleの場合は9,980円の通常版ではなく、14,980円の3Gモデルを買う必要があります。
無線通信の重要度は使う人によって変わります。
無線通信が搭載されていなくても本を読むことはできますので、本の購入作業だけ自宅で済ませておけば、特に通信が必要なシーンはありません。
一方、無線LANのメリットもたくさんあります。
例えばAmazon Kindle Paperwhiteの3Gモデルの場合は、通信によって外出先でもWikipediaでの検索が可能です。
わからない単語は内蔵辞書で調べることができますが、Wikipediaを使って人物名なども調べられます。
WiMAXを内蔵しているBooklive!のLideo(リディオ)は、「お年寄りにも電子書籍を楽しんでほしい」というコンセプトの元、製造されています。
つまり、パソコンすら持っていないお年寄りの方であっても、Lideo一台を買うだけで電子書籍を使った読書が楽しめるということです。
パソコンを持っていないおじいちゃん、おばあちゃんへのプレゼントにも良いかもしれません。
各機種ともに、価格には違いがありますが、電子書籍リーダーを買う場合、価格だけで選ばない方が良いと思います。
読書は日常的におこなうものなので、使いやすさや重量、持ちやすさなどを重視し、一番合うものを選んだほうが、長い目で見てよく使うと思うからです。
Kindle Paperwhite | 9,980円 |
kobo aura | 12,800円 |
Sony Reader | オープン価格(販売価格8,680円程度) |
Lideo | 8,480円 |
電子書籍リーダーの中でも「電子ペーパーを使った読書専用端末」は、6インチサイズが主流です。
対して、アプリをダウンロードして、動画やゲームが楽しめるカラー液晶のタブレット型PCは、7インチサイズが主流となっています。
代表的な機種は、iPad mini、Kindle Fire HDX、Nexus7です。
ちなみに、Apple iPadは9.7インチです。
また、kobo miniのように5インチサイズの電子ブックリーダーもあります。
片手でも長時間持てて、ポケットに入るサイズを考えると、読書に絞って利用するのであれば、6インチサイズの読書専用端末を選ぶことをおすすめします。